過去を紐解く釣旅その2

この動画にもアメマスの姿は写っておりません。まさに釣れない釣りの真骨頂・・・(笑)

天気にも恵まれたが寒い1日でした。

初音橋に車を止めて上流へ行こうか下流へ行こうか考えたが自分の過去の釣場は下流側なのでそこへ向かうことにした。

タンチョウの鳴き声はその下流から聞こえてくる。

良さそうな溜まりは全てフライを入れてみた。そのあとは隅々まで観察した。

アメマスの姿はなかった。

青い橋が見えたところで「昔はこの中に沢山いた」というポイントにたどり着いた。

溜まるような水深はなくてきれいな小石が敷き詰まった川底になっていた。

 

釣りヒグマになった訳

釣り(フライフィッシング)を始めて5年くらいした頃だろうか、僕は本格的に引っ張るアメマス釣りにのめりこんだ。

阿寒湖は勿論だが、その前に狂ったように通っていた音別川、茶路川を筆頭に千歳川、空知川、支笏湖や大雪湖(ダム)武利ダム、もちろん海アメの島牧や鮎川海岸、松前の海岸線も釣の守備範囲。

常に狙いはアメマス。

ニジマスでもサクラマスでもイトウでもブラウンでもない・・・アメマスオンリー。

何が僕をアメマスに向かわせたのか・・・当然だが僕には答えは分かっている。

 

僕らの釣のターゲットであるニジマス、ブラウンは放流魚。

ヤマメやサクラマスも在来種であるが現代は放流魚である。

イトウを絶滅から救っているのは稚魚や卵の放流だ。

サケは言うに及ばずマスも放流事業の産物でしかない。

トラウト類の中で川に生息する北海道のネイティブはアメマス、イワナ、オショロコマしか存在しない。

つまり放流がない魚の最大魚が海と川を行き来するアメマスなのだ。

数は多いがこの天然魚は希少生物というのが僕を大いに刺激し、同時にのめりこむ要因となったのである。

そして近年のアメマスを取り巻く環境全般は劣悪だ。

地球環境の悪化もあるだろう、野山、河川の荒廃もあるだろう、産業関連の人間介在の制圧抑圧もあるだろう・・・。

日本人の人口は減っている、釣り人口も減っている。

鹿は激増して今や食用だ。絶滅危惧のクマやタンチョウも増えている。

なのにアメマスは減っている。

「自分の釣の原点を紐解く旅」とは自分と向き合いながらアメマスを探す旅でもあるがこれほど「釣れない旅」となることを僕は想定していなかった。

 

冬眠もしないでのしのしと徘徊するヒグマ宜しくアメマスの今を求めて歩こうと思う。

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