悪天候で釣りができなかった時を除けば今年ほど厳しい6月は過去にはなかったかもしれない。
それは解禁直後から続いていたように思う。
5月のユスリカが不発に終わっても6月になれば何かをきっかけに上向くだろうと思っていた。
実に甘い考えだったと反省をしている。
6月の中にモンカゲのハッチを求めてゲスト氏と島や大島前を回るも・・これも厳しかった。
坊主こそないが1日1本釣れると「よし」という・・良し!のわけないだろうと突っ込みを入れたいくらいだ。
そして後半開始してもモンカゲのハッチも少なくアメマスも少なく・・場所によっては少し釣れたという情報があった程度だ。
ゲストには数日前からメールやラインで阿寒湖の状況を伝えていたがだんだんと低下してゆくトーンに申し訳ない気がした。
そのような厳しい阿寒湖でのガイドではあるが何とか阿寒湖のアメマスを手に取って愛でてもらいたいと各ポイントをチャックしていた。
唯一1か所だけはハッチもあってアメマスもついているところを見つけて、当日は何とかこここに入れますようにと願わずにはいられなかった。
初日
モンカゲの釣りは早朝が良いわけではないが、このところは朝いちばん岸よりしている鱒のライズがあってモンカゲにこだわらなければ釣りは成立する。
そこで最も鱒の多い大島へ向かった。ハッチ時間が来ればマル秘のポイントへ移動すればいいのだ。
大島には先行者が1名・・この時期に大島に1名・・相当に釣れない情報が出回っているのだろう。
馬の背の手前側のモンカゲポイントからスタートするも無反応・・鱒のライズもない。
風が当たってきたので先端へ移動してハッチの見込めないモンカゲのフローティングニンフからドラワカクーパーへ変更した。
ほどなくして横っ飛びでフライを咥えたアメマス。
ゲストの初の阿寒湖アメマスだ。
ゲストは海外の釣り経験や朱鞠内、天塩、十勝などを釣り歩いているが阿寒は初見参であった。
ネットインしたアメマスを岸辺で丁寧に大事に撮影をした・・ガイドもとても嬉しかった・・
更なる1本を目指して釣り続けたのだが、追ってくるが食わなかったり、見切られたり・・印象としては相当に擦れている。
そしてお決まりのウグイがヒット・・場所を移動して釣ってみたがそこも反応は良くなかった。
10時過ぎにはモンカゲスポットへの移動を決めた。
しかしこのモンカゲスポット早朝に人が入ったようで(フィッシングランドの船頭さんに確認したら人がいたって)ついているアメマスは無反応。
見に来る気配もなくガイドは唖然としてしまった。
モンカゲのハッチは多くて今年一番のハッチポイントだったと思う。
その後何か所か移動してトライしたがウグイは反応してもアメマスは岸から遠ざかっていたようだ。
さてさて明日のポイントはどこにすべきか・・
2日目
ゲストと相談をして早朝は引張ストリーマーでワカサギの多いポイントで釣りをすることに。
北岸はワカサギも多くて釣り人も少ない。
この日唯一の問題は風向きと強さだ。
南の早朝は1m/sのち7時くらいから 3m/sになる予報だ。
実際に着いてみるとすでに2メートルくらいの向かい風だった。
ライズが何回かあるしワカサギが群れで回遊している・・時々後ろでライズもした。
しかし反応したのはまたしてもウグイ・・ドラワカへ変更してもアメマスからは無反応だった。
風も強さを増してきてシングルハンドでの釣りは少し厳しくなってきた。
今日は飛行機の時間もあるので釣り時間は12時ストップ
8時には見切りをつけて少し早めだが昨日に行ったモンカゲポイントへ移動した。
ここで今日は12時まで粘ることにした。
10時まではハッチもまばらでライズは沖合である程度で各ポイントへモンカゲフローティングニンフをキャストしても何も起こらなかった。
ハッチが増えてきたのは11時くらいで岸際の葦周辺だけだった。
帰り時間の迫った11時30分ライスを見つけた。
そこで粘るも・・ラスト3投にしましょう・・と伝えた時に湖面が大きく割れた。
またしてもフライをアメマスが引っ手繰っていった。
ゲストのフッキングも絶妙のタイミングで決まった。
ネットインしたのは昨日よりも少し小さい51㎝だが明らかに太い個体、黄金色の阿寒湖アメマスだった。
おそらく鳥だろう・・背びれ横に突かれた傷跡があったががっちりとした砲弾型のアメマス。
この時はゲストとがっちり握手をしました。
1本を釣ることの難しさもさることながら粘り強くキャストをし続けてくれたゲストには感謝しかないです。
空港へ送るときに今回の釣行について話をしましたが自然相手の釣りゆえ厳しい日もあればよく釣れる日もある
全てが釣りなので「楽しかった」といただきました・・
こちらこそまさに自分が釣りをしている気持ちでガイドさせて頂けたのはありがたくもウレシイ2日間でした。
またの御来湖、お待ちしてます。