5月1日2日の解禁釣行を終えて3日は自宅へ戻る日。
東邦舘でのんびりと目覚めて荷物を積み込みコーヒー片手にマリモ国道から足寄へ左折して走っていた。
足寄峠の下りに差し掛かって「オンネトーだなぁ~」なんて思っていたら不意に2日に大島から見えた雌阿寒岳が僕を呼んでいたのを思い出した。
登りにおいでと雌阿寒岳は僕にウインクをしたのだ。
オンネトーの看板を左折して向かったのは雌阿寒温泉・・野中温泉。
駐車場は登山であろう車がびっしりと並んでいた。
時間は午前10時、ネットで調べたら登山時間は往復で4時間とある・・まぁ問題ないでしょう。
準備をしてスタートは10時37分、入山届を書いていざ雌阿寒岳へ
しばらくは森の中の木の根がうごめく地帯をひたすら登って行く。
1合目の表示板・・なんだ3.3㎞・・楽勝でしょと思いつつも
このあたりだと熊なんかいないよね~などと辺りをキョロキョロしながら登っていた。
登山者が多い山だけに道に迷うような心配はなかったが、
霧や雨、雪なんか降ればそうもいかないのだろうと思う。
常に傾斜があるので「登っている」という実感はすごく感じた。
途中から岩が増えてきた。
ハイ松が出だすと道はゴロゴロ岩が増えて登りもきつくなった。
汗をかき始めたのでパタゴニアのフーディニエアを脱いでR1ジャケットで登ることにした。
この登山ルートで唯一ハイキング的な道がここだった。
ところどころに雪や氷があって少しドキッとした
ココが半分5合目
ハイマツ林を抜けると視界が大きく開けた。
一度沢みたいなか所を下ってから登ってゆくとさらに視界が広がって尾根に出た。
登りもところどころ岩をよじ登るようになる、
トレッキングポールを車に置いてきたのが悔やまれた。
見上げるとありんこのように小さく動く登山者が見えた。
ただ人の姿が見えると少しほっとした。
阿寒湖から見る雌阿寒岳の裏側なので今まで見ていた火山的な草木の少ない山肌ではなくて、
ハイマツと岩が作り出す庭のような景色が広がっていた。
振り返ると眼下にオンネトーのブルーの湖面が見えた。
そしてこの地帯を抜けてゆくと徐々にだが岩々してくるのであった。
同時に風が強くなってきて火山灰が頬に当たる。
再びフーディニジャケットを着た。
目の中にも火山灰が入りだしたがこすらずに目をしばたかせて、
そのまま放置していると涙が出てきて火山灰を流してゆく。
初心者にしては我ながら冷静な対応だと感じたムフッフ・・
登山者のいたずらなのか岩の上にこんなものがあった。
大きな岩がゴロゴロ出てきて回り込むようんみ道は続いていた。
これを登りきるといよいよ火山の河口へと続く。
硫黄の臭いは登山口から鼻についていたのであまり気にならなくなっていた。
7合目を過ぎるといよいよ荒々しい山頂付近が目に入る。
火山灰のせいで喉が相当にいがらっぽいのでうがいをした。
山頂の1㎞手間にお釜でいいのかな?水を貯めた池が現れた。
ロープ越しに下を見ると足がすくんだ・・高所恐怖症であったのを思い出す。
そしてここからがきつかったぁ~
20mを超すであろう風が吹きつける。
思わず地面に膝をついて両手もつける。
そうして強風と火山灰の礫から身を守った。
音で風が弱まったのを確認して腰を低くして登る。
この辺りには身を寄せるような岩もなくてただのデザート地帯。
片側は切れ立っていてもう片方は阿寒湖へ向かって傾斜している。
おそらく誰もいなければ引き返したかもしれないくらいの強風だった。
幸い山頂方向には複数の登山者がいて200mくらいで山頂であることも分かったので頑張れたかな。
雌阿寒岳山頂1449mから見下ろす阿寒湖と雄阿寒岳。
体を低くしてカメラを構えたが風で揺れるし、バチバチとフードに火山灰が当たる。
山頂でゆっくりご飯でも食べようかとおにぎりなど持ってきたがそれどころではない。
10分くらいで下山を開始した。
先ほどまで山頂にいたグループが見えたので内心ほっとしながら彼らを追った。
下りは登りほどキツクはなかったが飛んでくる火山灰から目と目がねを守るために両手で顔面を覆いながら進んだ。
口はネックゲーターでカバーできるので目をすっぽり覆うような眼鏡があればよいなぁ~と思った。
入山口で戻り時間13時47分と書き入れた。
ほぼ3時間の初登山であった・・標高的には1449mであるが、
距離にして片道3.3㎞往復でも6.6㎞の道のり平坦でもない分きついと感じたがどちらかといえば楽しい行程だたっと思う。
すれ違う登山者の「こんにちわ~」に随分と励まされヤル気も失せることなく楽しめた。
雌阿寒岳に登るコースはこれ以外にも2つある。
オンネトーキャンプ場から登るコースと
阿寒湖温泉から登るコースだ。
出来れば今年度中にはこの二つも登ってみたいと思っている。